BenQ 電子黒板が教室での細菌の蔓延を最小限に抑える方法

  • BenQ
  • 2020-04-21

生徒の成績向上に向けた取り組みにおいて、新たな双方向型の学習テクノロジーが急速に標準になりつつあります。しかし、グループでの双方向型学習に必要な行動の多くは、他の学生やその家族、その他の人々に危険な病原体を無意識のうちに拡散してしまう可能性があります。これは教育という分野における比較的新しい問題です。なぜなら、プロジェクターを主要ディスプレイとして使用する従来のモデルでは、教室にある共有物への物理的な接触が制限されていたからです。

双方向型の学習環境では、生徒が指先で双方向ボードに書き込み、グループアクティビティを一緒に行い、同じディスプレイを使って同じ問題を並び合って解くといったことをします。これらの活動は生徒の学習に役立つものですが、病原菌を拡散させる原因にもなりえます。

細菌の制御に抗菌ガラスを採用

教室は、共通の物が複数人の間で共有される唯一の環境です。病院は、他の患者に感染するリスクを最小限に抑えながら、最新の機器を使用して質の高いケアを提供するという課題に直面しています。このことは、医療レベルの抗菌材料の開発に繋がりました。たとえば、ポータブル型医療隔離ケアステーションは、感染による看護師および患者のリスクを低減させるため、抗菌塗料でコーティングされています。

 サージカルライト 、タッチパネル、相互汚染回避のために頻繁に扱われるその他のデバイスなど、手術室に見られる多くの物には抗菌保護が取り入れられています。2018年、BenQは企業として初めて、現在は病院でよく見られる保護コーティングと同じタイプの保護コーティングで学生を守るという機会を認識しました。

銀イオンナノテクノロジーが細菌やウイルスに作用するか?

牛乳が低温殺菌もしくは冷蔵されるようになるまでは、 ボトルに銀貨を落として 保存をしていました。銀イオン粒子を利用したナノテクノロジーの開発は、金や銀といった種類の金属を活性剤として使用したさまざまな表面上のバクテリア減少効果に関するテキサス大学の研究をもとに実施されました。

2011年、ナポリ大学の研究者らが、 イオンナノテクノロジーがどのようにさまざまな種類のウイルスに対して良い効果をもたらすことを実証したか ということについて詳述した論文を発表しました。これによりこのテクノロジーの継続的な研究が促進され、テクノロジーの有効性改善や制御可能なウイルスの数や種類の拡大に繋がりました。現在、この技術がさまざまな種類の病原体に対してどのように使用されているかについて、詳細に調査を行っている学術論文は、 世界中 に数十存在します。

BenQ 電子黒板へ銀イオンコーティングの採用

特に、こうしたディスプレイのサイズは大きく、壊れやすいガラスで生徒を傷つけないようアンチグレアコーティングや高度要件といったその他の要素が必要とされていることを考えると、電子黒板に使用されるガラスは非常に複雑で、これを銀イオンナノテクノロジーでコーティングすることは技術的に大きな課題です。

現在米国内で販売されている電子黒板の大半が標準的な既製品のガラスを使用していますが、BenQ RPシリーズで使用するガラスは違います。銀イオンコーティングを効果的なものにするためには、ガラスを特別な工場でナノ粒子コーティングする必要があります。ナノ粒子は、他のコーティング(アンチグレア化合物など)と挟まれているか、パネルを硬化させることができる独自の調合で正確に混合されます。こうしたコーティングは86インチもの大型ディスプレイに塗布できますが、それには高価な機器が必要です。また、これらの大型ガラスが加工中に割れたり破損したりしないよう、特別な取り扱いも必要となります。パネルが硬化すると、双方向型パネルのフレームに統合するために送られます。

有効性に関するTÜV認証試験

学校や企業向けの電子黒板に対して銀イオンナノテクノロジーコーティングを適用する最終手順は、その動作確認です。歴史上、健康的メリットをもたらす製品は数多くありますが、正当な第三者によるテストでは失敗に終わっています。銀イオンコーティングの有効性を保証するため、BenQの各モデルはTÜVのテストを受けています。

ドイツのミュンヘンに本社を置くTÜVは、世界最大級のテストおよび認証ラボであり、600,000近くの認定証を発行しています。抗菌試験については、同社には製品が効果的なソリューションを提供するかどうかを検証し、さまざまな種類の病原体について認証するための高度な微生物試験ラボがあります。

BenQの認定と清掃手順

BenQの各パネルは、2つの主なタイプの細菌に対して効果があると認定されています。このテクノロジーは他種の病原菌にも有効な可能性がありますが、当社の製品は、公衆衛生に対する重大な脅威となる2つの主な細菌について認定結果を持つ初の電子黒板です。

大腸菌
大腸菌はよく知られた病原体であり、表面上で非常に長く生きます。ある研究では、この細菌が 土の中やその他さまざまな種類の表面上で90日間 生き延びることができました。銀イオンナノテクノロジーを搭載したBenQの電子黒板では、パネル上の大腸菌低減への効果が実証されています。

ブドウ球菌
この危険な細菌は、直接の接触や汚染物の経由や、それほど頻繁ではありませんが、くしゃみや咳によって飛散した感染者の飛沫を吸い込むことで、人から人へ感染します。BenQがディスプレイに施しているコーティングはTÜV試験済みのものであり、ガラス表面上の病原菌低下が証明されています。

BenQ 電子黒板の使用とメンテナンス
BenQパネルの銀イオンコーティングは、アンチグレアコーティングなどの他のコーティングと同様、ガラスに融合されています。アンチグレアおよび抗菌コーティングをどちらも完全な状態とするため、当社では70%のイソプロピルアルコールを使用して湿らせた布(スクリーンに直接液体をスプレーしないでください)を使用した パネルのクリーニング を推奨しています。この方法は、生徒や教師が触れる、ケース、トレイ、ペンの清掃にも使用できます。

EPAによれば、この方法に接触するバクテリアにもウイルスにも効果的です。また、この試験はパネルコーティングに欠陥がないことを確認するためにも実施されています。ガラスの周りのケースにはペンや指の動きを追跡するための液体に弱い電子部品があるため、湿気にさらさないよう注意してください。また、他社のクリーニング製品を使用すると、スクリーンのコーティングが傷ついて安全上の利点が損なわれる可能性があります。

BenQ 電子黒板のその他の安全機能

BenQ 電子黒板にはすべて、教育や企業の両方での採用に重要な安全認定がさらに2つあります。こうした機能の効果についても、TÜVが試験、認定しています。

ブルーライト軽減
プロのe-Sportsプレーヤーやフォトエディターも頷くことですが、ブルーライトとの過度な接触は避けるべきです。ハーバード大学の健康研究員は高レベルのブルーライトに対する懸念を表明し、CNNは夜にブルーライトを浴びるとブルーライトへの過度な露出が特定のがんと関連する可能性があるとするスペインの研究を報告しています。BenQのパネルはすべてブルーライト軽減モードを搭載しているので、パネルからのブルーライトへの露出を低減します。

フリッカーフリーのLEDバックライト
 イギリスのエセックス大学で行われた研究 によれば、特定の種類のLEDライトは条件が整うと頭痛の原因となる可能性があるとのことです。世界大手のゲーミング/エンジニアリングモニターメーカーとして、BenQは2016年に世界初のディスプレイ向けのフリッカーフリーLEDバックライトを考案しました。このテクノロジーは現在、LEDフリッカーを排除するとしてTÜVの認定を取得しています。LEDフリッカーの排除は、75インチや86インチといった大型パネルを見る際には特に重要なものです。