日本では、ここ数年のゴルフブームの中、ゴルフシミュレーターを備えたゴルフ練習場やエンターテイメント施設が多く見られるようになりました。これらの施設では1人から複数人まで同時にプレーすることができ、友人や家族と楽しむことができます。また天候の影響を受けないため、自宅や会社に設置することで、プライベートな空間での練習やプレーをいつでも楽しむことが可能となります。 そんな中、2023年4月にゴルフシミュレーターを自社ビルに導入された会社経営者Aさんに、弊社ゴルフ用短焦点レーザープロジェクターLU935STをお選び頂いた経緯についてお話をうかがいました。
会社経営者 Aさん
導入時期
2023年4月
導入製品
部屋の広さ
27.718㎡ (17.1畳)
費用総額
600~700万円
弊社は社員40名程度の小さな会社ですが、多くの社員がゴルフに興味はあるものの、なかなか始めるきっかけを持てずにいました。そこで、自社ビルにある空きスペースを活用し、福利厚生の一環として導入することにしました。ゴルフシミュレーターを設置するには天井高が3m以上必要となりますが、なんとかその高さを確保できたことも導入の後押しとなりました。
もともとゴルフに興味のある社員が多かったこともありますが、より社内の交流が活性化したように思います。適度な運動を続けることで個人の健康促進も保てますし、会社への満足度や働きやすさが向上すれば生産性の向上にもつながってくると思います。
実のところ、ゴルフシミュレーターを導入した際には、他社製のプロジェクターを使用していました。
インドアでゴルフ環境を構築する際の一般的な流れとしては、シミュレーター(弾道計測器)を選定した後に、スクリーンやプロジェクターの設備を含めた内装工事を行います。内装工事を施工業者に依頼する場合は、プロジェクターも業者任せとなることが多く、結果的にイメージと違う環境になってしまうことも考えられます。我々も、実績の多い内装業者に依頼しましたが、内装については問題ないものの、プロジェクターについての知識は乏しく、映像をスクリーン全体に投写することすら出来ない状況でした。
その後、プロジェクターそのものについて弊社社員とともに勉強した結果、最終的にプロジェクターを購入し直すこととし、BenQ社製の短焦点レーザープロジェクターLU935STにたどり着きました。
1つ目は短焦点レンズ設計という点です。
一般的なプロジェクターは、焦点距離が長くスクリーンに対して距離を取る必要がありますが、BenQ社製の様に短焦点設計のプロジェクターであればスクリーンの近くに設置することができます。
今回、我々がシミュレーターを導入した空間は、高さ3メートル、横幅3.2mの縦長のスクリーン面に対し、奥行きは5.2mでした。決して恵まれたスペースとは言えませんが、従前のプロジェクターで映像の上下が切れていたものをBenQ社LU935STは余裕をもってスクリーン全面に投写することが可能でした。
プロジェクターについての勉強をして分かったことは、インドアゴルフにおいての特殊性です。インドアゴルフにおいてはスイングの際に天井高を確保する必要があるため、スクリーンは縦長の正方形に近い形となります。一方、元となる映像は標準的なものであれば16:9といった横長の比率です。このアスペクト比(縦横の比率)の差をシミュレーター側の補正に付け加え、プロジェクター側での補正も行うことで、初めて縦長のスクリーン全体に投写することが可能となります。BenQ社製は補正機能のバリエーションが豊富で、加えて投写画像の歪みも低減されており、画面周辺部分に見られていた歪みや直線の曲がりも肉眼的には見えない程解消されていました。
2つ目はコストパフォーマンスです。
短焦点レンズを用いたプロジェクターは、他社からもいくつか出されていますが、どれもゴルフシミュレーターには不必要な機能が多く、価格も100万円以上とBenQ社LU935STの2倍近い価格でした。そう考えると、他に検討する余地は現実的には見当たりませんでした。
今回、紆余曲折ありBenQ社製プロジェクターを選択するに至りましたが、今までBenQというメーカーについて、あまり知りませんでした。しかし、いろいろ調べる中で、BenQ社が既存の枠にとらわれず、ゴルフやゲーミングといった新しい分野にも果敢に参入し、デジタルディスプレイやモニターなどで次々と技術革新を起こしていることを知りました。無償での実機の貸し出しや、技術者による電話サポートの体制なども他社には無い魅力だと感じます。
やはり自身のニーズや使用目的に合った製品を選ぶことが重要だと思います。個人的にはシミュレーションという名の通りゴルフの疑似体験が出来る位の没入感があってほしいところですが、単純に練習をするだけであれば投写が出来る最低限のもので十分かと思います。これから導入を検討されている方々が、それぞれ適した環境下でゴルフを楽しんでいただけることを願っております。