2024.06.10
東京都が実施するプロジェクト「こどもスマイルムーブメント」参画を通じて、BenQ、株式会社リトプラ(以下:リトプラ)、学校法人 星野学園(以下:星野学園)による“電子黒板を活用した未来型保育”を目指したパートナーシップ協定を結ぶ調印式を、2024年6月7日(金)に、星野学園の認定こども園「小平みどり幼稚園」にて開催しました。
今回のパートナーシップ協定は、インタラクティブな学びのツールとして、教育現場とあわせて、幼保市場でも普及が進み始めた「電子黒板」を活用した新たな未来型保育を目指し、幼保機関、コンテンツホルダー、そして電子黒板のデバイスメーカーの3法人が手を組み、幼保現場でのよりより使い勝手や、新たな活用方法などを模索する共同展開を始動していくものです。
調印式が開催された「小平みどり幼稚園」は、昭和43年に開園し、今年で57年目を迎える伝統ある幼稚園で、園舎の建て替えとあわせて、今年4月1日より認定こども園としてリニューアルオープン。広い敷地に建てられた新しい園舎は、室内に木材をふんだんに使用することで、木のぬくもりが感じられる温かみのある空間になっています。
調印式には、ベンキュージャパン 代表執行役社長 菊地正志、リトプラ 代表取締役 後藤貴史氏、星野学園 理事長 星野和宏氏が出席したほか、小平みどり幼稚園より年長クラス8名の子どもたちが園児代表として参加しました。
ベンキュージャパン株式会社 代表執行役社長
菊地正志
学校法人 星野学園 理事長
星野 和宏
株式会社 リトプラ 代表取締役
後藤 貴史
調印式に先立ち、ベンキュージャパン 電子黒板 製品担当者の高見祐介が電子黒板「BenQ Board」の特長、そしてリトプラ アソビクリエイト事業部 小西恭平氏が、同社の展開する幼保園など法人向けのパッケージコンテンツ「リトルプラネットTouch」について紹介。それぞれ実際に園児たちが体験してみるデモンストレーションが行われました。BenQ BoardのホワイトボードアプリEZWriteを使ったお絵描きや、リトプラのコンテンツを実際に体験した園児たちは口々に「楽しかった!」と笑顔を浮かべました。
「園児の皆さんから“楽しかった!”という言葉をいただきましたが、まさにこれが今回のパートナーシップにおける意義」だというベンキュージャパンの菊地は、BenQが幼保現場の教育市場に参入するにあたり、様々な調査を行ったところ、保育園や幼稚園の先生における電子黒板の認知度が13.1%*に留まっていることを知り、「現場で実際に使用される先生方などに、まずは電子黒板を知っていただく必要がある」と痛感したと振り返ります。
(※2023年6月「保育is」アンケート調査より)
そこで、幼保現場で働いている先生方に、電子黒板の活用法などを聞きながら、製品展開の方法を模索して いる中、すでにBenQのプロジェクターを利用していたリトプラと幼保市場における電子黒板が展開できる可能性について相談。
リトプラは、「リトルプラネット」と呼ばれる屋内型のテーマパークを運営しており、「テクノロジー」×「アソビ」が コンセプト。コンテンツはすべて自社内で独自開発しており、最大の特徴はこれまでにあった遊具に新しい技術、新しいテクノロジーを融合させることで、これまでになかった新しい体験を提供しています。そんなリトプラも幼保現場でのコンテンツの活用に強い関心を持っており、BenQとも進んでいく方向性が合致していたことが、パートナーシップ協定を結ぶ最初のきっかけとなりました。
そして、「実際の現場において求められている製品、求められている機能を知ることが一番の鍵」という菊地は、ICT関連の取り組みに熱心で、電子黒板の導入にも前向きであった星野学園を、BenQの電子黒板とリトプラのデジタルコンテンツのモデル園として迎え入れることで、今回のパートナーシップ協定が3者の間で結ばれることになりました。
東京都が実施する、子供の笑顔あふれる社会をみんなで作るプロジェクト「こどもスマイルムーブメント」に、BenQは2023年11月から参画。 リトプラもテーマパークの全国展開を加速させていく2024年5月、星野学園も園舎のリニューアルをきっかけに2024年6月から参画しており、「我々3者間の目指す方向性や目指す役割は異なりますが、目指していきたい将来像は共有できる」ことも、パートナーシップ協定を結ぶ大きなきっかけとなっています。
そして、パートナーシップ協定の調印式には、小平市のシンボルキャラクター「ぶるべー」が立会人として参加。小平みどり幼稚園の園児達、そしてぶるべーが見守る中、無事調印が行われ、会場は大きな拍手で包まれました。
「ソフトウェアを中心とした体験型コンテンツの開発に強みがある」というリトプラにとって、ハードウェアを使った取り組みが課題となっていました。さらに、これまでも自治体や教育機関との取り組み自体はあったものの、今回の取り組みは、「教育の現場にいらっしゃる先生方や園児たちから直接お声をいただけるのも魅力」と続け、パートナーシップ協定をきっかけに、同社の「アソビでミライをつくる」という理念に共感するパートナーとの 取り組みを今後も増やしていきたいとの展望を示しました。
電子黒板は子供の知育としてだけでなく、職員向けの研修や会議にも使用できるとの見解を示す星野学園の星野理事長は、「プレママやプレパパの事業、さらには学童保育の現場でも電子黒板を利用していきたい」との意欲をみせました。
現在、小学校や中学校において、教育現場の革新的なツールとして急速に広がっている電子黒板ですが、日常生活においてもスマートフォンやタブレットなどの電子機器を触れる機会が増えていることから、「子供たちも抵抗なく受け入れられるのでは」との見解を示し、モニターやプロジェクターといった受動的な視聴覚機器とは異なり、電子黒板の実際に触って動かせる点を評価。幼稚園教育では、主体的、共同的に関わり、課題を解決するための思考力、判断力、そして表現力を育むことが重要であり、その点においても「電子黒板は幼児教育において新たな可能性を秘めたツール」と位置づけました。
使用現場、コンテンツホルダーと協業することによって、「新たな顧客層に価値を提供していく」と話すBenQの菊地は、「新しい技術や使い手の声を製品に繋げていくことが、デバイスメーカーとして、教育や社会に対する貢献であり、今回の協業の意義は大きい」と自信を覗かせます。
そして、GIGAスクール構想によって、小学校以上の教育現場ではデバイスやネットワーク環境が整いつつある中、幼保園において電子黒板などのデバイスに触れることは、「小学校以降のデジタル教育に対しての橋渡しになるのではないか」との見解を示す菊地。特に、就学前の幼保の現場では、テクノロジーの進歩だけでなく、安全面や環境負荷なども考慮することがデバイスメーカーには求められており、「BenQ Boardはまさにそういった要素を取り込んだ製品であり、これからも幼保の学びの現場に対して積極的なアプローチを推進していきたい」との決意を示しました。