台湾中部の台中に位置する、40年以上の歴史を持つ冠球色彩印刷(GLOBAL ACE COLOR PRINT)は、パッケージ、カレンダー、通帳のデザイン・印刷を専門とし、食品、ベーカリー、製薬会社など多様な業界の顧客を持つ。ペーパーレスが進む現代社会において、印刷業界は「斜陽産業」といわれる。 そんな中、2代目として家業を継いだ趙伯穎とその顧客たちは、逆境を逆手に取り、冠球色彩印刷が「高品質な印刷品質かつ、ユニークな印刷会社」へと変革の道を歩み始める。
工業デザインを専攻し、オランダでインタラクティブ・デザインの修士号を取得した趙伯穎は、幼い頃から家業である印刷・包装業界に慣れ親しんでいた。その後、台湾に戻り業界向けに情報発信を行うコミュニティ、包装研究所(Packaging Research)を設立する。ユニークなアイデアの実践を通じて、多くのデザインに興味を持つ学生やネットユーザーを引きつけ、印刷業界をより活気ある面白いものに変えていく。
趙氏は印刷業界を取り巻くここ数年の変化を次のように語る。「昔は印刷業界は数社の大口顧客と付き合うだけで、一度会うだけで一年分の注文が確保できていた。 しかし時代は変わり、スタートアップ企業など新しい形態の会社が増え、私たちもこれらの顧客のニーズに応える必要が生じていた。私たちも10数社ほどのスタートアップ関連の顧客がいるが、彼らからは頻繁にパッケージ変更の要望が寄せられ、それに現場も臨機応変に応えなければならない。特に近年はパンデミックの影響で顧客が発注量を抑えざるを得なくなり、小規模な注文にも細かく対応する必要がある。これは台湾だけでなく、世界中の印刷業界で言えることだろう」
彼は、印刷業界は構造的な改革を必要とする段階に入っており、限られた人員でどのように会社の生産性効率を向上させるかは、過去の方法に依存することはできない、根本的な調整が必要であると見ている。 特にアフターコロナでは、従来のコミュニケーション方法が非効率であり、顧客との連絡や確認に多くの時間を要するようになった。そこで、アナログと言われてきた現場では、適切なITツールの使用を通じて、オンラインでのコミュニケーションを増やしていく必要があるのだが、その質を同時に保証することが求められる。特に手作業での工程も多い、サンプルや図面を如何に相手に伝えるかは大きなポイントだ。
アナログとデバイスを融合できるデバイスの必要性を感じていた趙氏は同僚の勧めでideaCam S1 ProというWebカメラを選んだ。「従来、クライアントとの連絡、打ち合わせ、コミュニケーションに多くの時間を割く必要があり、業務の進捗に影響をきたすことが多く、スケジューリングも立てづらかった。それとは別にデザイナーとの打ち合わせが必要で、それぞれのデザイナーに得意不得意があること、加えて印刷の生産工程を理解しているデザイナーは少ないことから、プロジェクトの途中で双方に認識の違いが生じていた。」週に5、6回の確認作業が必要で、目に見えないコストがかかっている環境を改善しようと、趙氏はチームを再編して全員が顧客に効率よくサービスを提供できるようにした。顧客、印刷業社とデザイナー、3者の橋渡しをideaCam S1 Proが担うこととなった。
チームが一体となり顧客と直接コミュニケーションを取るようになった現在、デザイナーはideaCamS1 Proを通して直接、顧客と実際のサンプルを確認しできるようになった。細部の調整や修正の必要があるかどうかをタイムラグなく伝えることができるため、チームは初回で顧客の反応をより早く得られる。 「ideaCam S1 Proの画質は、これまで使用してきたWebカメラと比較して、非常に鮮明で詳細です。 800万画素のセンサーを搭載しているため、4Kに近い高精細な画像が得られ、従来のビデオカメラの画質の悪さによるコミュニケーション上のギャップを解決することができます。ideaCam S1 Proに内蔵された『AIノイズ軽減マイク』は、多者での会話に役立ちました。背景からのノイズを大幅に軽減するため、全体的なコミュニケーションは対面よりもさらに良くなった」と意外な効果に驚きを見せた。
また、ideaCam S1 Proを使うことで、顧客とのやり取りにかかる目にみえるコストも抑えられた。10回以上必要だったサンプルの発送が、2~3回程度まで減少し、これが生産性の向上に大きく貢献しているという。「利益率の低い案件なのに、物流のコストが増える構造は経営者として見過ごせなかった。何よりそれに翻弄される同僚に申し訳なかった」と導入前の苦労を切実に漏らした。Webカメラと、設計図やサンプルを簡単に写せる「もの撮りカメラ」の両方を兼ね備えたideaCam S1 Proでは、高解像度の利点を生かし、最初のプロジェクトの構想から量産、出荷の最終段階まで、顧客と確認すべきこと全てをWebカメラを通して確認することができる。プロジェクトの初期段階において伝達・共有がクリアであればあるほど、その後の調整や発送にかかるコストを削減することができる。 彼にとって、ideaCam S1 Proへの投資は期待以上のものだった。
趙氏と同僚は、顧客とオンライン会議を行う際、ideaCam向けの専用クラウドサービス、EnSpireを組み合わせる。デザイナーは、ideaCam S1 Pro を使用して実際のサンプルを撮影、EnSpireのもの撮り向けに画質を調整する「ライブデモモード」を使用する。 EnSpireはインストールが不要で、さまざまなプラットフォームに対応しているので複雑な設定なく簡単に会議を始められる。 平面デザインを手がける多くのグラフィックデザイナーは立体的なダイカットへの理解が不足している場合がある。立体的な包装箱上で、展開図が対応する箇所など2Dから3Dへの変換は難しい。その場合、EnSpireの画面分割機能を使うことで、簡単な説明が可能になった。EnSpireにはPIP(ピクチャーインピクチャー)及びPBP(ピクチャーバイピクチャー)機能を利用すると、2つの映像ソースを1画面上で表示できる。画面上に現れるウィンドウに、包装紙の構造やその他の情報を顧客に説明できるサブ画面が表示される。そうして、ダイカットのサンプルと、展開図を照合することで、わかりやすい説明が可能になる。包装箱を組み立てる際にどの線を切るか、どの折り線を前に折り込む必要があるかなど、明確に説明することができ、コミュニケーションの流暢性が向上したという。
生産性向上のため、趙氏は同僚の作業状況を常に観察、把握することで改善点を洗い出している。 ある時、彼は社内のデザイナーがideaCam S1 Proの「15倍ズームレンズ」機能をよく使っていることに気づいた。細部を確認したい時、マグネット着脱式のアタッチメントをつけると目視でも確認しづらかった印刷品の網点、パターン、グラデーションといったマクロの世界まではっきり見ることができ、プリント前に細部を修正することができるという。 客先まで出向かなくても、ズームレンズをプリントに押し付けて、改善点やカラーパターンについて話し合える。以前は交代で拡大鏡を見ながら、サンプルを見るのに3分を要していたものを、今は簡単にPCに映像を取り込み、ディスプレイに出力することができるので、効率よく話し合いができる。デザイナーは使う前は半信半疑だったが、使ってみると便利だった。しかも、ideaCam S1 Proに付属するEnSpire用のコントローラーを使えば、拡大・縮小がさらに直感的に操作できるようになるのも強みだ。
従来、Webカメラや携帯のカメラを使用し、印刷物を撮影する場合、印刷物の多くは平面であるため、撮影する際の角度にわずかな差があると、印刷物が歪んで見え、確認する際に影響を及ぼしていたという。趙氏は「EnSpireには台形補正機能が内蔵されており、これも同僚のお気に入りの機能。また、使用スタイルに併せて自動で画面が反転するので、調整に時間を費やす必要がなくフレキシブルな運用ができる」とideaCamとEnSpireの連携の良さを評価する。 また、カメラ上部のショートカットキーは、デジタルカメラの高速シャッターのように、ピントが合った瞬間に画像をキャプチャ。共有や保存に必要な画像を素早くデータ化することができる、ユーザーの利用シーンにアプローチした仕様も同僚に好評だ。
直感的なインターフェイスも導入の障壁を取り除くのに一役を買っている。「以前は、ビデオでクライアントに見取り図などの構造を説明する際、クライアントに理解してもらうために、見取り図を手にとって、レンズ前に見せることが多かった。今は、ideaCamをデスクにフリップさせるだけで、手元の様子を捉えることができ、自然な撮影ができる」ideaCam S1 ProとEnSpireを組み合わせることで、自動の画面反転や画像補正をリアルタイムで行えるようになり、角度を不自然に調整する必要がなくなり、スムーズなプレゼンが実現した。
ideaCam S1 Proはそのフレキシブルな運用が可能な特徴から、趙氏は顧客のコミュニケーションだけでなく、社内研修にも使用できると考えており、一部の同僚が在宅勤務や出張で対面で出席できないシーンでも問題ないという。例えば、ideaCam S1 Proと、15倍のズームレンズを使用して印刷物の品質を確認し、改善策などをディスカッションするのに重宝できるという。 「ideaCamS1Proの映像をディスプレイやプロジェクターで写すことで、誰もが品物をはっきりと見ることができる。またサンプルを回し見る際に発生するリスクも回避できる」とWebカメラ以外での活用性の広さを趙氏は指摘する。オンライン会議の用途のみならず、大人数下でのワークショップやオンラインと対面が混合するディスカッションなど1台で様々な場面で使える。
趙氏は、印刷業界は実際には非常に閉鎖的な業界であり、同社がideaCam S1 Proを購入する前は、このような製品が存在することを知らず、導入を考えたこともなかったと認めている。そして、ideaCam S1 Pro を従来のWebカメラから逸脱した新しいコンセプトのデバイスだったと満足していると述べている
高精細画像とAIノイズキャンセリングマイクは、従来のビデオカメラのレベルを凌駕している。 必要であれば、外付けの15倍ズームレンズと併用することで、商品の細部を調べたり、仕上がりの品質を確認したりすることができる。 もの撮りをする際はカメラが自動的に正しい視野角に反転し、スムーズに動作する。 さらに、Google Meet、Zoom、その他のウェブ会議システムをダウンロードなしでサポートするEnSpireにより、ideaCam S1 Proと高いコンビネーションを発揮する。さらに、分割画面、台形補正、画面静止、画面メモをサポートしており、オンライン会議をより効率的に実施し、プレゼンをよりわかりやすくすることができる。
ideaCam S1 Proが細部の観察だけでなく、台形補正にも使えることから 同僚が趙氏に導入を勧めたという。 そんな同僚の評価も踏まえ、印刷業界における、ideaCam S1 Proの用途が同社のビジネスニーズに合致していると判断、購入に踏み切った。Webカメラとしては価格帯が高いと感じるかもしれないが、実際に使ってみると、インターネットと簡単に連携可能な簡易的なマクロスコープや、書画カメラとしての機能もあり、Web会議以外でも活用できる幅広い用途がある。
趙氏は「導入コスト以上の価値があり、とても良い選択だった」と満足しており、「会社名義ではなく、プライベートでも1台用意しておきたい」と振り返る。時代に適応するクリエイティブと培ったきたプロフェッショナルな技術で差別化を図り、印刷業界で生き残りを図る同社。アナログとデジタルを結びつけるideaCam S1 Proで、従来の形態からの脱却に新たな一歩を踏み出している。
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