教育部門で活用される最新技術の中でも、学生が21世紀のスキルを身に付けるのに役立つ可能性が最も高いのがインタラクティブテクノロジーです。デジタルホワイトボード、インタラクティブプロジェクターやインタラクティブディスプレイといったツールが、学生が授業に積極的に参加して、互いに協力してプレゼンテーションを行い、活発に意見交換できるようにと活用されています。デジタルホワイトボードはソフトウェアで、インタラクティブディスプレイ(電子黒板)といった専用ハードウェアにプレインストールされているものもあれば、クラウドベースアプリケーションとしてアクセスすることで、各自のノートパソコンやタッチスクリーン機器上でホワイトボードとして使用できるものもあります。一方、インタラクティブプロジェクターやインタラクティブディスプレイ(電子黒板)はハードウェア機器で、似てはいるものの異なる方法でホワイトボード機能も提供します。この3つのうち、PCなどの外部機器を使わずに、これまで述べてきた機能のすべてを統合できる可能性を持っているのはインタラクティブディスプレイ(電子黒板)だけです。
世界の教育機関の約31%で、すでに教室にディスプレイ型の電子黒板を設置しています。この数字から、より多くの学校で、プロジェクターや電子黒板への交換やアップグレードが今後ますます進んでいくことが分かります。ディスプレイタイプの電子黒板は、その利点について広く知られるようになるにつれ、プロジェクタータイプの電子黒板に取って代わるようになるに違いありません。
電子黒板なら、ユーザーは、(ローカルの記憶装置、クラウドストレージ、または、Blackboard、Moodle、Canvasといったバーチャルラーニング環境のいずれからでも)自身のプレゼンテーション資料を読み込むことができ、スクリーンで直接それに注釈をつけたり、テキストや読み込んだ画像などを作業スペースに挿入・移動したりすることもできます。また、ホワイトボードの内容を消すことなく、電子黒板上に新たなウィンドウを開くこともできるため、複数の作業スペースを簡単に切り替えることも可能です。
ロンドン大学では、STEaPPの博士課程研修プログラムの一環として、学生が将来の研究や就職活動に生かせるスキルを磨くことを目的にした、ワークショップ形式の正式な授業を教授たちが行っています。
2019年の1学期、アイン・スティーンマンス(Ine Steenmans)教授は、設計ツールと研究用ケーススタディを使って学生の概念理解を深めることを目的とした2時間の授業を2回行いました。教授は、様々な研究方法を組み合わせたり、批判的に評価したりすることで学生たちが物語を共同設計できるようにする、学習者中心戦略を導入したいと考えていました。
このアクティブラーニング手法は、絵コンテの考え方を基にしています。まず、教授がある物語を発表します。学生たちは、議論を通してその物語の続きを組み立てていきます。この議論によって、学びのペースと方向が決定づけられます。この授業を牽引するのは物語であることから、学生たちが物語がどう形作られていくかだけでなく、問題解決プロセスにおける進捗具合も把握できるようにすることが重要です。
従来の設備での講義
電子黒板での講義
過去にこの授業を行ったときには、従来のホワイトボードと、スライドを表示できるプロジェクターまたはスクリーンに接続したPCという、2つの機器を使用しなければなりませんでした。この構成は、多くの点で制約がありました。第一に、コンテンツの転送が容易ではありませんでした。つまり、ホワイトボードのテキストや図表をすぐにはプレゼンテーション資料の方に移すことができず、その逆も同様でした。2つ目は、スペースの制約です。ホワイトボードのスペースがなくなると、書いてあることはすべてデジタルカメラで記録してから消し、それから授業を進めなければなりませんでした。手間がかかるだけでなく、学生は、つながりのある授業内容の前の部分を目で追えなくなるため、議論についていくのが難しくなってしまうのでした。
BenQ電子黒板 RM6502K
ホワイトボート上では、物語は都度消さなければならない
電子黒板上では、ページを追加することで物語を続けることができる
絵コンテによって研究方法を試す
スティーンマンス教授は、自由な意見のやり取りによる授業スタイルに適した協調機能が組み込まれたBenQ電子黒板を使用しました。この電子黒板なら、教授も学生も進行中の物語に集中でき、注釈やインポートしたメディアを使い、授業を中断することなく徐々に物語を作り上げていくことができました。
いずれの授業でも、スティーンマンス教授は、準備したスライドのプレゼンテーション資料を使って物語の冒頭部分を発表しました。プレゼンテーション資料は、ディスプレイに素早く読み込むことができました。その後、学生の意見を集めBenQ電子黒板のホワイトボードソフトウェアであるEZWriteを使って物語の進展を示しつつ、議論を展開させました。メディアやスペースの制約を受けることなく、自由な意見交換による議論が行われたのです。
インタラクティブディスプレイ活用のもう1つのメリットは、ノートを取る必要がないため、学生が気を散らすことなく自由に議論に参加できるようになったことです。スティーンマンス教授はスクリーンのスナップショットを取り、授業の終わりに学生に画像ファイルを送るだけでした。
スティーンマンス教授は次のように述べています。「インターフェースが非常に直感的です。使い方について、個人的に正式なトレーニングを受ける必要もありませんでした」
教授によれば、授業がよりシームレスになったということです。プレゼンテーション資料のスライドから、コンテンツをEZWriteへと簡単に転送できました。EZWriteでは、教授や学生がアイデアを書き加えたり、既存のアイデアを土台にしたりすることができました。教授は、次のようにも述べています。「BenQ電子黒板は、入力のキャプチャが高精度です。このため、学生は意見の書き込みの時間を短縮できるようになりました」EZWriteは、複数のページに継続して書き込みもできるため、書き込みを消す必要は全くありませんでした。教授も学生たちも、戻りたいページに簡単に戻ることができました。
スティーンマンス教授は、こうも言っています。「BenQ電子黒板で気に入っているのが、さりげなく、非中断的な形でテクノロジーを教育に組み込んでくれるところです。この『さりげなさ』というのが重要なのです。さりげないからこそ、私も学生たちも目の前の主題に集中して取り組むことができるわけですから」
私たちの電子黒板は、21世紀に必要なスキルを生徒に習得させることで授業の質を高めます。BenQ電子黒板が現教室をどのように改善するのか、製品の詳細についても、お気軽にお問合せ下さい。オンラインデモも受付ております。